こんにちは、グリンデルワルドから吉原です。
本日は、一組のお客様とハイキング。
天気予報がとても不安定だったので、とりあえずバッハアルプゼーまで行って様子を見よう… 今日は逆さシュレックホルンは難しいかな・・・と思いつつの出発でしたが、奇跡が起きました☆
確かにゼーまでの道のりは重い雲に覆われ、時折遠くで雷も聞こえる状態、、、
ヘタしたら危ないからフィルストまで戻りかな、と思いつつ進む。
湖に着く頃にはすっかりガスで、山はおろか向こう岸すら見えない状態に。
「幻想的でいいですね」というフォローもいただきつつ、何とか逆さシュレックをお見せしたいのにぃ、、、と内心モヤモヤしつつ諦め気味にちょっとだけ休憩してから帰ろう、と立ち上がった瞬間、立ち込めていた雲がすごい勢いで動き出し、ぱぁぁぁっと視界がひらけてきました!急いでビューポイントに戻ると、なんとしっかり逆さシュレックが☆ 隣には逆さヴェッターホルンまでくっきり!
ワイルドな雲がこれまたドラマティックな印象を与え、諦めていただけに感動もひとしおでした。
仮に晴天でも、湖が波立っていると逆さは見られないので、この曇りがちの天気の中、しかも鏡のようにぴたっと凪な湖面。。。は結構ミラクルだと思います。
見とれているうちにまた大胆に雲が動き、再び山は自然の緞帳の向こうに姿を消しました。約10分間の自然のシアター。とても感動的でした。
天気も持ちそうだったので、その後はWaldspiezまで沢沿いハイク。
ここは湿地帯なだけあって実に多くの蘭類のお花が群生しており、チドリはこれでもか、というほどの群生。普段なかなかみられないツレサギソウもあったりして、ガイドの自分もコーフンの道中でした。
チョウノスケさん♪
今までサンモリッツエリアでしか見た事なかった白いツリガネソウがここにも♪
ツレサギソウ
プセウドオルキス(たぶん)
標高下げて樹林帯ではアストランティアも群生☆
途中、傘を差しながら歩く場面もありつつ、復路のロープウェイに乗る頃にはすっかり夏の青空に。
不安定なお天気に翻弄されるかと思いきや、かえっていいプレゼントをいただいた一日でした。
年々、天候不安定さが増していくアルプスですが、毎年歩かせてもらっているおかげで予報にないその土地特有の天気のサインなんかもわかってきました。ガイドとして、ますます野生の磨いて行こうと思った次第です。