
皆様、こんにちは、イタリアから小瀬です。
昨日、ドロミテCのハイキング添乗の為に、サンマルティーノ・ディ・カステロッツァに入りました。
ドロミテCコースというのは、ドロミテの主要コースは歩いたというお客様におすすめのドロミテ山群制覇の旅です。
南のサンマルティーノから旅がはじまり、西回りにカレッツァ峠、北にオルティセイ、東にコルバラ、そして、中心に回り込むようにポルドイ峠と、ドロミテを一周、次の街へと歩いて移動していくドロミテサークル10日間、しかも、ロングコースを歩く健脚向けのツアーです。説明が長い!!
本日は、快晴の中、イタリア人の間で、Passaggio Lunato「月の小径」と呼ばれる場所にハイキングに行ってきました。サンマルティーノは馴染みの薄い街でしょうが、穴場の穴場、今日のハイキングに参加者全員、度肝を抜かれました。
「月の小径」ってなんでしょう?
目の前に広がる初めて見る光景。それは、まるで月に来てしまった日本人が月の上を歩くかのような気分になるコースです。次から次へと目の前に広がるの見たことない絶景、ドロミテファンは必見です。
その良さを少しだけ紹介します。

ゴンドラ(Col di Verde)とロープウェイを乗り継ぎ、2700mのCol di Rosettaからスタート。

ロープウェイから出口に一歩出るとそこは、一面、月を思わせるような広大な大地。
月に行ったことがないですが、たぶん、こんな感じだと思います(笑

まずは、ロゼッタヒュッテの方向に。
「なんだ、これは!」とか「見たことない景色だ」とか言いながら下って行きます。

シモン・デラ・パーラの迫力ある断崖絶壁や、後方にはロゼッタの山頂、サンマルティーノ山塊も見逃せません。

左前方には、チベッタやトファーナの一部なども見えます。


最初の2時間は、アップダウンの連続。110m下って、160m登る、なんて調子です。

途中、足場の悪いコースや

残雪もまだありました。

あそこまで行くのか!? 実際はこの手前で下りました。

今回参加されたお客様、10名

写真を撮影した場所から一気に、ショートカットの道を選択。足場が悪いので早いペースで歩けないです。遠回りしている時間の余裕もありません。

一気に、急坂を下るとこんな真っ平らな場所に到着。

何となくトレチーメのような佇まいの山もいくつかありました。ここからまた、急坂を下ります。ストック2本は必ず必要。ストックさばきも疲れないためには重要です。

一気に下ること、470m、ランチ場所のプラディダリ小屋に到着。

乾いた喉を潤し、空腹を満たし、後半戦に備えます。

まずは、軽く登り165m。小屋裏のPasso di Ballを目指し登ります。

ランチ後は足が重い。そして、この峠からまた、長い下りです。

途中、約300m以上のクサリ場もあります。軽いヴァイ・フェラータを体験したようでした。ちょっとした油断が大きな事故に繋がます。
このコースに参加するには、体力と山の経験が必要です。

前方に、登り返す地点が見えてきました。
本来は、ここから400mの登りですが、ペース、体力、ゴンドラの最終時間を考慮し、コース変更。

直接サンマルティーノの街へ下山を決断。約2時間半ですが、急坂を登れば少なくとも3時間半はかかったでしょう。
ホテルに戻り計算して見たら、登り330m、下り1500m、8時間30分(ランチ1時間含む)の大周回ハイキングとなりました。
初日からハード過ぎるCコース。明日は、軽いハイキングの予定です。
しかし、忘れられない絶景を見た、衝撃の1日でした。
小瀬信広