12月10日(月) 気温13度、雨のち晴れ、曇り
南米3大国立公園を巡る旅、マゼラン海峡の地プンタ・アレーナスを朝散策してからトーレス・デル・パイネ国立公園へ広大なパタゴニアの地約400km北上していきます。
アルマス広場でマゼラン像を見て、 16世紀初頭に地球が丸いと証明されたことを改めて実感しました。マゼランはフィリピン諸島で原住民によって殺されてしまいましたが、残った船員がビクトリア号だけになって、船出が265人のクルーがわずか27人でスペインに戻ってきたとのこと。プンタ・アレーナスのマゼラン博物館には大航海時代の歴史を垣間見ることができます。その後は、小高い丘の展望台からマゼラン海峡と雲に霞むテイエラ・デル・フェゴ諸島を遠望し、これから訪ねる地球最南端の地に各々想いを馳せていました。
チリの沿岸はほとんど太平洋に面していますが、マゼラン海峡の大西洋側を眺める風景は、プンタ・アレーナスは唯一の地です。
▲マゼランの像をバックに記念撮影
▲プンタ・アレーナスからマゼラン海峡とテイエラ・デル・フェゴ諸島をバックに。
いよいよトーレス・デル・パイネ国立公園へ風光明媚な国道9号線を北上です。
▲チリアンデスを北上するルート9号線
▲途中のラグーンでひな鳥に寄り添う白鳥とチリフラミンゴの群れと遭遇
アルゼンチン側のパンパとは違った起伏のある大地を西側に万年雪を纏ったチリアンデスを眺めながら、パタゴニアならではの動植物をウオッチングを楽しみながらプエルト・ナターレスへ。外敵が少ない環境なので、無数の牛、馬、羊が放たれた放牧地と海水が混合する干潟や湖水に、カイケン、カモ、白鳥、チリフラミンゴが羽根を休めていました。この時期、白鳥のひなも一緒に佇む風景も見ることができました。
また、植物は赤い花を咲かせる低木のノートロ(ファイヤーブッシュ)、街中でも見かけるレタモ、タンポポ、紫色のルピナスまで野生の花々、木々を満喫できました。
▲ファイヤーブッシュが鮮やかに咲いていました
風が強いこの地ならではに対応したニレ(ブナ科)も乾燥に耐えられず枯れているもの、たくましく生き残っているものとが混在している風景も珍しい。
ガイドのホルヘに言われて空を見上げれば、コンドルが数羽空高く舞っていました!まさしくエル・コンドラ・パサの世界です。
長いこの道のりですがこのルート9号しかありません。しかし、もうプエルタ・ナターレスが見えてきました。プエルタ・ナターレスからは、奥地まで入りくんで太平洋をバックにパイネグランデがうっすらと姿を表してくれました。いよいよトーレス・デル・パイネに近づくとセッロ・カステイージョからアルゼンチン国境方面へと道が別れます。ランチタイムはガウチョ料理、コルデロ(仔羊)のアサードとポテトをたっぷりと堪能。
▲途中アグリツーリスモでガウチョ料理を頂く
▲もう少し焼けるまでチリのカベルネソヴィニヨン(赤)で乾杯
▲コルデロのアサード、ニレの薪の匂いもいい感じ
▲プエルト・ナターレスからパイネグランデをバックに。
午後は天候も雨になって風も強くなってきたので、周囲の点在する湖水を眺めながら国立公園管理事務所を抜けて、サルトグランデの展望台を散策。パタゴニアの高山植物も咲き始め彩を楽しませてくれます。しかし、本来正面に見えるクエルノ・デル・パイネ(パイネの角)は霞んで良く見えませんでした。サルトグランデは、ノルデンショードレイクから高低差を伴って、ぺオエ湖に氷河湖の水が流れていく落差18mの滝。ここからのパイネの景観をまず楽しんでさらに1時間登ればパイネの角を正面に眺める上の展望台へと二つ違った景観が素晴らしいので二つ展望台を訪れるのが良いでしょう。
▲ホテルのインフォメーションに設定しているトーレス・デル・パイネのトレイルジオラマ
▲国立公園内では地域の自然についてや禁止事項など表示も興味深い
▲サルトグランデの滝は落差18mながら迫力
▲雨の中でのサルトグランデで記念撮影
▲ホテルの部屋から眺めるうっすらと姿を見せたパイネの角
今日は残念、しかし、明日は晴れの予報なのでしっかり皆さん休養してチャレンジしましょう!
▲早朝のパイネ
エスコート 水澤 史