【ドロミテサークル4日目】
7月21日(火)天気晴れ、気温27度〜30度
今日はドロミテ最大規模の牧草地、美しい「シウジ高原」での素晴らしいトレッキングをご案内します。シウジ高原は南チロルの古都ボルツアーノから伸びる「ガルディナ渓谷」の西の入口、オルティーゼ(1236m)からゴンドラでアクセスします。ドロミテ山群にあって、高山植物が咲き乱れる広大な緑の大地であり楽園なのです。東にサッソルンゴ峰、西にドロミテの象徴でもある特異な姿をした「シリアール」と「センチネール」がテーブルマウンテンと貝柱のようなに見えます。その南側にはカテナッツオ山群がファッサ渓谷へと横たわり、北側にはガイスラー山群をかなり近くに見ることができ、そしてはるか遠くには、チラターラーアルペン(オーストリア)の氷河が遠望できるが360度変化に富んだ絶景もドロミテであってユニークなシーンが満喫できます。
参加メンバーの皆さんもこの美しいシウジ高原の景色と歩く足にやさしい草と土の感触、そして緑眩い高原とドロミテ山群と空とのコントラストが美しいと絶賛されていました。
実際のシウジ高原での歩行したルートは、サッソルンゴ峰の最も南側のピーク「サッソピアットヒュッテ」2300mまで約2時間30分のハイキングからスタートです。サッソピアットヒュッテからは約2900mのサッソピアットのピークへ登頂できるコースがあり、天候が良ければぜひ登ってみるのも良いでしょう。ヒュッテ周辺からもファッサ渓谷から縦走してきたコルロデーラを近くに雲海にうっすらと姿を見せてくれるマルモラーダが識別できます。そしてファッサ渓谷を南側へ縦走するコース、西側のシウジ村方面へドロミテ屈指の山小屋を縦走する「天空のハイキングルート」の一部分を360度の大パノラマに見入りながらザイリンガーヒュッテまで約2時間のハイキングをお楽しみ頂きました。今日までのサンマルティーノ、ラテマール、カテナッツオと移動してきた数々の風景がこのシウジ高原をじっくりと歩くことで新なドロミテの魅力を感じることができることでしょう。
オルティゼーの村は人口約5500人、狩猟目的で最初に人々がこの谷に入ってきたという歴史があり、中世は銀山、銅山と発掘して栄えた村とのこと。現在でも有名な木工細工や木彫りはバルガルディナの文化でもあり、オルティゼー、サンクリスティーナ、セルバといまも数少ないが職人もいてお店と工房を経営しています。お客様も木彫りをお土産に購入されていました。明日はガルディナ渓谷からバディア渓谷へガイスラー山群をぎりぎりに縦走していきます。
水澤 史