9月9日
…カーテンを開けるとそこは、雪国であった。
そんな日が、この時期のエンガディンでは一日必ずやってきます。
自然が、夏の終わりを告げるように。
野生動物にそっと 冬ごもりの支度を急かすように。
、、、にしても、なかなか積もりました!
サンモリッツで約20㎝。3,000m前後の展望台では30㎝にも。
↑8日朝、ホテル・ハウザーさんのテラスの椅子に積もった雪。
雪の朝を迎えたのは前日の8日。たくさん降った上に一日曇り空で気温が上がらずだったので全く雪が融けず、ハイキングは見送り。
翌9日の今日、まだ残雪多しの中 Fex谷に行ってまいりました。
いつものスタート地点、フルチェラス展望台は 完全なる銀世界。
展望ポイントまでは何とか前の人の足跡をたどっていけるものの、それ以上は深い新雪。そんな状態で急こう配を上下するのは危険極まりないので、ここでは写真撮影に留めて引き返しました。ロープウェイも貸し切りでしたね… 展望台で飼育中のウサギだけが嬉しそうに駆け回っておりました。
…雪山登山?
↑雪だぁ~、ウェ~~~イ♪ なウサギたち。
上からは諦めて、下のシルスマリアから攻めてみる。しかし下からのコースは、歩きやすいもののほぼ車道なので、あまりハイキング感がございません。日本百名山を大方制覇され、冬スキーも楽しまれるFご夫婦には物足りなかろう… そう思い、中間のクラスタからHotel Fexまでは何とか歩けそうだったので、ハイキングコースを行ってみました。
少し視点が上がるだけで、全く違った景色。真っ白なFex谷も、違った雰囲気で素敵です。
クラスタとHotel Fexの間の分岐点。
より幻想的な雰囲気になったFex谷。
雪の中、マーモさんが顔を出してくれました。
雪原が妙に似合うラマ。
長し目の牛。
…で、いつもはHotel Fexをゴールとするのですが、健脚なお客様ですし、ここまでは楽な道だったので、さらに谷の奥までご案内。Hotel Fexからはさらに45分ほどかかりますが、谷の奥はまた違った景色で魅力なのです。
Hotel Fexを遠くに振り返り。
谷の奥全景。
いやぁ、冬景色っす…
…と、こうして歩いている間にも、少しずつ雪が融けて行っているのがわかりますね。
秋の始まり。色づき始めたカラマツの葉。
Hotel Fexにて、やや遅めの昼食。エンガディン名物・大麦のスープと、吉原在住イタリア・ヴァルテッリーナ名物、そば粉パスタです。…パスタ、もちろん美味しかったですが、いつになく大盛りで食べきれなかった…
ランチも終わり、帰り道15時頃には、かなり雪も融けて草原が顔を出し。
雪が融けたことで時間の経過がわかるが、立ち位置がほとんど変わってなかったラマの群れ。
なんだか、一日で冬と春を経験したような、不思議な感覚でした。
雪が融けてルン♪ な足取りの奥様。
帰り道にあるヤギ小屋では、フレンドリーかつやんちゃなヤギがお出迎え。犬みたいに人懐こいヤギが寄ってきました。
冬に備えまとめられた干し草に群がり、つまみ食いするヤギ達。
…やべっ 見つかった!な顔。
ヤギ小屋の屋根を歩く者まで現れ。…雪でコーフンしていたのでしょうか? なかなかのやんちゃぶりでした。
☆おまけ:今日のワン
本気の牧羊犬です!
Fex谷奥で出会ったボーダーコリー三兄弟。谷の奥では、毎年羊の放牧をしております。
たぶん、主さんが群れを探してらっしゃったのでしょう。望遠鏡で山の斜面を見つめておりました。
飼い主さんにピタッとついて行くボーダー三兄弟。主さんのかすかな動きや口笛に、瞬時に反応して、とてもかっこ良かったです。
おまけに…超やせている! 種が違うとはいえ、我が家の(自称)牧羊犬の体格と動きの緩慢さに、ちょっと恥ずかしくなりました…
うちのモコモコな牧羊犬。羊には最近興味なし。牛を見ると飼い主をタテに隠れます。