グリュツィ & グラッツェ!イタリアンなスイスの街サンモリッツより吉原です。
本日は、リピーターご夫婦と一緒にセガンティーニ小屋へ。
前回までに下の平坦コースは歩いたことがあるものの、セガンティーニ小屋はまだ…との事だったのでこちらに決定しました。
往路、当初はケーブルカーのムオタス・ムライユ展望台から歩き始める予定でしたが、バスの混雑からケーブルカーも混みそうな予感、そして午後ににわか雨の予報が朝になって出たので先にチェアリフトのアルプ・ラングアルドを起点にする事に変更。
万が一、歩いた後の疲れた体で雨ざらしのチェアリフトで下ると風邪をひくリスク大だからです。フレキシブルに行程をマイナーチェンジできるのが個人旅行のいいところですね。
6月末に同じチェアリフトに乗った際は、足元は色とりどりのお花畑でしたが、今日はちょうど晴天続きのうちの一日だったので牧草用の草刈り機が頑張っていました。スイスのオーガニック認証牛は、こうして自然の飼料のみを食べるので、牧畜業の方は大変です。短い夏の間に美味しい草をしっかり生やしては、天気のいい日に一気に刈って一気にまとめる… 綺麗だけじゃない、効率的かつ生活のかかった大事なスイスのお花畑なのです。
お花畑に人が立ち入ると草が倒れてしまい、そうすると機械でうまく刈れなくなるので「お花畑は立ち入り禁止」となっています。もちろん日本人のほとんどは大丈夫と思いますが、訪れる先の文化・生活をリスペクトして観光を楽しみましょう。
…うんちくはさておき、本日も気持ちいい快晴、そしてやっぱりお花がいっぱいです!
↑起点のアルプ・ラングアルド。多くのハイカーさんがいましたが、おおかたはこのまままっすぐのパラダイス小屋を目指して。ロングコースのセガンティーニ小屋へ曲がる方は少数派。
↑少し上がるだけでどんどん景色が変わる。起点のアルプ・ラングアルドがもうこんなに小さい。
コース沿いには様々なお花が咲き乱れる。標高や斜面の向きが変わるごとに植生も変わっていくのが面白い。
↑トチナイソウ二種。ピンクと白。
雨の多い今年はお花が当たり年!という事は前回のブログでお話しましたが、特にサクラソウ・トチナイソウ類が例年になく多く咲いています。トチナイソウなんて普段はほとんど見られないのに、今日はこのコースでもあちらこちらで群生。…本来の君たちの実力はこうなんだね!と実感しました。トチナイソウはガイド吉原の個人的お気に入りベスト3に入るお花なので、とても嬉しくたくさん写真を撮りました。お花好きのお客様も右に左に咲く沢山の花にレンズを向けるのが忙しい。
↑なんと!珍しいコンビネーション。ハルオキナグサとゲンチアナ。当地方では「ハルオキナグサ」というだけあって早春に咲き始め、初夏になる前には終わってしまうハルオキナグサが今だ数株のみ健在。そして夏の花ゲンチアナと同時咲き!これも長雨冷夏のおかげです。
↑前半の長い上りを終えたちょうどいいところにベンチが。ワンコも飛び入りショット。ちゃんとカメラ目線ありがとう。
↑途中は、結構な斜面をトラバースする部分も。こうしてみるとヒェッとなりますね。
↑ゴール付近では、だいぶ近くまでグライダーが何度も旋回。氷河を背景にとっても気持ちよさそうでした。
↑着いたど~
↑山小屋では当地方の郷土料理、大麦のスープをいただき、達成感と満腹感で絶景を背に記念写真。
いい方に予報がはずれ、雨には全く降られる事なく踏破できました。
本日もいい一日。おつきあい、ありがとうございました。
***おまけ・今日のワン***
↑前半、我々の先を行ったり戻ったり、ちょこまか動いていた黒ラブ系雑種らしいワンちゃん。飼い主さんによると”山が嬉しくていつもこうなの”と。飼い主さんより先に行っては、追いついて来るのを見守り、来たらまた少し先に行っては待ち…と、自由系ワンちゃんでした。
↑その2.セガンティーニ小屋で出会ったコリー系の子。毛がふっさふさの艶々、いつも笑顔でお行儀よく、大変育ちのいいオーラを放っていたワンちゃんです。
スイスの山では、中~大型犬、レトリバーや牧羊犬が多いですね。みんなノーリードでもいい子かつ出会っても無駄吠えする事は一切ありません。スイスのワンコ躾レベルは見習うべきものが大いにあります。