至高の名峰オルトレス、チェヴェダーレ、グラン・ゼブルを訪ね歩く旅9日間(6日目・最終日)

7月19日(金)、晴れ、気温5度~14度
【シュナルツタール氷河トレッキング】

今日は、南チロルと北チロルの山岳境界線となっている、つまり北イタリアとオーストリアの国境付近を3200mから2000mまでの標高差約1200mをシュナルツタール氷河をメインに歩いてきました。
エッツイ(アイスマン)こと石器時代の狩猟民族が雪深い、イタリアとオーストリアの山岳国境付近で発見され、愛知万博にも展示されたこともあり現在は、ボルツァーノの考古博物館に安置されています。
正確にはヴァレシュナーレス(イタリア側)で発見されたようです。

麓のマソコルト(2011m)から約6分でグレーシャーホテル山頂駅(3212m)で高速ロープウェイで到着。
もうそこは氷河エリア、エッツターラアルペンの山並みが広がります。10月以降は格好の氷河スキーエリアにもなっています。
チロル最高峰のヴィルドシュピッツ(3774m)、円錐形のプンタヴェマゴ(3355m)などが視界に入ってきます。
このシュナーレス氷河から北へ、夏は歩いて冬はスキーでオーストリア国境を縦走することができます。
フェント、ゼルデンへ壮大なツアーができるのです。但し天候次第と戻るトランスファーがあるか否です。

今回は誰もいない氷河エリアをアイゼンを装着して標高差約200mを唯一空いているヴェラヴィスタ小屋までトレッキング。
途中氷河の水や氷河の叫びが聴こえてきます。
ストックで探りながら、ゆっくりと歩きます。見えない国境をだいたい感じながら。
空いているのは重々把握しているのですが、これだけ人がいないと小屋閉めていないか少し不安にもなります。

ヴェラヴィスタ小屋の特製ホウレンソウとトマトのピカンテ・パスタは絶品!
確か冬のスキーでもオーダーした記憶が、それにしても冬と夏では山小屋の賑わいも冬がメインかもしれない。
ほとんどの宿泊する登山者は、チロル州(オーストリア)へと縦走するらしい。

後半は、アイゼンをはずして急斜面を 山麓駅2011mまで下ります。
途中から草木も生えない荒涼とした岩場、見上げればフライングハイといわれる高速ロープウェイが登り下りで鋭角に交差する風景は、シュナルツタールならではです。
標高も低くなるとメドウが出現して高山植物も可憐な花を咲かせて膝に来る最後の急斜面でも心を癒してくれます。
約3時間20分で標高差1200mの氷河、国境、急斜面のダイナミックなトレッキングを終了。

帰りは専用車でなくヴァレシュナーレスとナトルノ駅までは、谷間を走る定期バスを利用しながら、氷河湖の美しさヴァルマゴ湖、ヴァレシュナーレスの寒村モンテ・サンタカタリーナ村などに立ち寄りながらの車窓の風景を楽しむことにしました。
イタリアにいてドイツ語だけの会話が飛び交う南チロル、緑眩い長閑な風景が私達を旅情をそそります。

企画者の私としては、最後はレイジア峠の麓、クローンのレイジ湖と浮かび上がる教会をバックにオルトレス、ゼブル、グラン・ゼブルの夕景に浮かぶ絶景をお見せしたかったのですが、時間的に雲が覆ってきたのもあり、サンヴァレンタイン村付近の高台からのオルトレスの西側からのシルエットを最後に堪能して頂いて終了としました。

とにかく自分の足でしっかりと毎日歩いて、ステルヴィオ、オルトレス、チェヴァダーレの山塊とその国立公園を全身に感じながら歩いた6日間となりました。
距離、標高差、大氷河、深い渓谷の切り立った尾根と谷底、お花畑や中世の街並みまで変化に富んだ地形と織りなす絶景を五感で全てを感じまがら歩き通すことができました。
参加メンバーの皆さん、大変お疲れ様でした!そして本当に有難うございました。

エスコート 水澤 史

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シュナルツタ—ルのロ—プエイ

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山頂付近3212mからエッツイ発掘エリアを見上げる。

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シュナルツ氷河から、オ—ストリアをのぞむ

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エッツィが発掘された場所をバックに

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シュナルツタール氷河を延々と歩く

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シュナルツタール氷河を延々と歩く

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オルトレスの東壁に朝日があたる

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