エンガディンと言えば世界的山岳リゾート、サンモリッツが有名ですね。ここを拠点にベルニナ沿線やマロヤ峠周辺など見どころは数多くあります。
エンガディンはさらにウンターエンガディンと呼ばれるオーストリア国境へと至るエリアがあるのはご存知でしょうか?
今回はロマンシュ後が話されるこのエリアのご紹介です。旅の拠点はレーティッシュ鉄道の東の終着駅、シュクオルがお勧めです。
3000m級の山を望む静かな温泉リゾート、シュクオル。ここから先はポストバスがオーストリアへと誘います。
宿泊は駅前のベラバルが便利。宿泊者には周辺の公共交通機関のパスが提供されるのも嬉しいです。
まずは近場から行ってみましょう。シュクオルからほど近い街グアルダ。駅を降りると、何もないようですが、この町は高台にあります。距離はありませんが、ひたすら登りなのでポストバスが便利です。
漆喰を用いるスグラフィットで描かれた壁の線画が特徴的な建物が並びます
この町が舞台となった「ウルスリの鈴」のイラストも見かけました
堂々とした建物に描かれたスグラフィット。エンガディンらしい町並みの散策をお楽しみください
次はツェルネッツでポストバスに乗り換え、ミュスタイアを目指します。途中スイス唯一の国立公園を走り抜け、オッフェン峠を越えるとイタリア国境にほど近いミュスタイアに到着です。
ここの見どころは世界遺産の聖ヨハネ・ベネディクト派修道院です
かのカール大帝の命によって建てられたという1200年以上の歴史を誇ります
内部は見事なフレスコ画で飾られています。中世の感情表現のない描き方などが歴史を感じさせます
こちらがカール大帝の像です。世界史の授業では必ず登場しますね
さらに12€で博物館も見学できます
周辺の街並みも美しいスグラフィットで飾られています。
地元の食材のお店なども覗いてみてください。
ちなみにポストバスで自転車レースや氷河スキーで知られるステルヴィオ峠を越えると、イタリアのボルミオです。
スイスリピーターの方は、スイスの奥地まで足を延ばしてみてはいかがでしょう。
神﨑 裕一