小瀬プレステージ in Austria☆修行?苦行?ピッツタール・ミッテルベルク氷河ハイキング

こんにちは、オーストリアはマンダーフェンから小瀬です。

本日は通常では絶対にできないハイキングというコンセプトのもと私が厳選した氷河を歩き、そして峠を越えてエッツタールに降りるという楽しみいっぱいのハイキングの予定でしたが。。。

天候は、ホテルを出る時から小雨が降っており、山頂に到着しても霧、風が強かったのですが、昨日よりは雨量が少ないとハイテンションなお客様達。

天候が悪すぎて、ある意味、悟りを開かれたのだと考えます(笑)

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ミッテルベルク駅から地下ケーブルで約5分。天候はご覧の通りです。

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スタート前のハイテンションな素敵なお客様達。歩き始め、遠方の氷河もあまり見えません。霧で道がわかないと嫌だなあと不安が。。。

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とりあえずは、ブラウンシュバイガーヒュッテ(2758m)を目標にします。約2時間30分くらいでしょうか。雪上車がミッテルベルク氷河入口まで入っており、楽勝気分になってきました。

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谷が変わると天候も変わりますからとよく説明をしますが、思惑通り!?雨も止み、やや明るくなってきました。見て下さい、お客様達の笑顔!

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大迫力の氷河、気分も最高潮!!

と、ところがです!この雪原を渡りきり雪の積もっていない氷河を歩き始めると、恐ろしい事が。。。

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なんと昨日降り続いた雨とそれが冷えて氷河が氷へと化し表面がツルツルです。ハイキングシューズなんて役に立ちません!!皆様、必死です。しゃがんだり、カニ歩き、転んだりと一歩歩くのも大変です!

通常は、アイゼンなしのお気軽ハイキングコースのはずが。。自然の驚異は計り知れません。

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ふざけているのではありません。こうしなければ転倒するし立ってられないし、前に進めないのです。

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お客様の一人が、ついに祈りを捧げはじめました(笑)

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しまいには、滑りながら移動です。スピードがですぎて前の方に激突なんてのも見ました。まさに、世紀末のような光景です。

私もこの状況を皆様に伝えないといけないという使命感にかられ必死に撮影をしました。

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お客様、自己との戦いに打ち勝ち、全員渡りきりました。この状況に置かれても互いに助け合いができた素晴らしいチームです。

約700mのこの氷河、通常は15分から20分で渡るこのコース、本日は永遠に続くかの如く、修行?苦行?かと思われたのですが、何と2時間と20分もかかりました。

少し休憩しましたが、この後もまだまだ道のりは長いです。歩きにくい瓦礫コースを登らないとなりません。

皆様、疲れているにもかかわらず、「氷の道よりはまし」とばかり、途中からはカメラに手を振る余裕まで生まれていました。

すごい経験した後は、日常のちっぽけな事でも非常にありがたく感じる様になります。この後、奇跡的に晴れ間も出てきて。そんな事でも非常に嬉しかったのです。

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楽しそうな笑顔ですが、実はこの写真を撮る前は増水した川を渡れるかどうかの瀬戸際だったのです。

正直、私は自分が川に入ってお客様を渡らせる覚悟までしました。「川の水は冷たいだろうな、ハイキングブーツははいていた方がいいかな、すべるかな?」

しかし、本当に感謝でしたが、上の集合写真の左を見て下さい。長く重い木片がありそれを橋にして無事渡る事ができたのです。(本当は増水用にいつも用意してあると思います)

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小屋へのラストスパートも急坂、周りは氷河、氷河、氷河。。

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氷河を渡ってから1時間15分。ブラウンシュバイガーヒュッテに到着。つかの間の休憩とランチ。数名は体力の消耗が激しくこの先は歩けるかどうか。

本当であればこのコース最大の難関だとふんでいた急登が、まだ残っています。疲れた身体にコカコーラを飲む事をすすめ、数名にはグリコラミンを食べていただき覚悟していただきました。

出発は14時20分。コースタイムは、公式1時間。16時までにレッテンバッハヨッホにたどり着けないとゴンドラに乗れず、下りを歩くはめになります。全員がこのプレッシャーの中、ヒュッテを後にしました。

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この写真、前方に見えるゴンドラ乗場まで登らないといけないのです。

早く歩ける方に先に行ってもらいゴンドラ駅でスタッフに時間延長を依頼する作戦。そして、各自、自分のペースでコツコツと確実に前に歩いてもらう。

私とテールでフォローしていただいてるお客様で体力の消耗の激しい人方の荷物を途中から持ってあげて。

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誰も口には出しませんが、全員、疲労が激しかったと思います。

私は、時計を頻繁に見ながら、「これなら行ける?行けないか?」そして間に合わない事を想定し最悪の事態の対応もいくつか考えていました。

15:40頃、先発隊のお客様から16:00をすぎても大丈夫と報告を受けました。そして、最後のお客様が登りきったのが15:50。何れにしても間に合った。皆さんで握手し喜びました。

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お客様達からは、「こんなハイキングは体験したことない!一生忘れられない思い出になる。楽しかった」と優しいお言葉をいただきましたが、

私も初めてです、こんな体験。一生忘れないです。

最後に、バスに戻るお客様の後ろ姿です。まるで、勝利した戦闘機のパイロットのように見えるのは私だけでしょうか。

本当にスリリングな一日でした。

小瀬 信広

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https://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=QydvEV_boGo

 

 

 

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