グリュツィ and グラッツェ! サンモリッツから吉原です。
本日は、コロナをはさんで久々のスイス再訪のお客様と共に、お花観察とエンガディン俯瞰図を楽しめる、その名もVia Engiadina(ヴィア・エンジャディーナ)にご案内。
先に申し上げておきますと、今年のスイスアルプスはお花の当たり年です。
早春からお天気はずっとよろしくなく、あまり気温の上がらない春・夏と来ているのですが、そのおかげで花の開花が体感1ヶ月ほど遅い。そしてようやく暖かくなった最近になり、一気に春の花から夏の花まで咲き始めております。
さらに、雨が多かった事と気温は例年より低めなことでお花の色も鮮やか、そして持ちが良い。
という事で、春の花代表サクラソウと初夏から咲き始めるゲンチアナ、トチナイソウとチドリなど普段では見られないコンビネーションでお花達が同時開花している様子を楽しめます。
…天気が悪いと、何かとネガティブな気持ちになりがちですが、悪い事ばかりではないのですね。自然って本当にバランスよくできています。
↑ハイキング起点のMargunsあたり。標高と南斜面な事で夏の花、イブキトラノオ祭りになってました。
↑しばらく進むと、なんとルリカンザシ(…厳密に言うとその仲間、グロブラリア・ヌディカウリス)の群生が!この種はなかなか見られないのでガイド吉原もコーフンいたしました。
↑チョウノスケソウさんもかなりの数群生。当エリアでは今までフェックス谷くらいでしか見た事なかったので、ここにこんなにあるとは…!と再びガイドまでコーフン。
↑こちらもなかなか珍しい!ツレサギソウ。…野生のランは、とても小さくて可憐で、ハッキリ言って園芸種より好きです(個人的感想)
↑さらに、例年ですと今頃はもう枯れているタマキンバイ、通称バターボウルもこんなにモリモリ元気!いつも7月から8月にいらっしゃるお客様は今までこんなに盛りのタマキンバイをご覧になった事がないとの事で、喜んでらっしゃいました。記念にパチリ。
※前半、30分ほど通り雨があったのでカッパ着用中。
↑歩いて行くうちに雨雲も通り過ぎ、太陽が戻ってきました。そして場所が変わると今度はバニラ草もあちこちに群生中。お水が好きなラン科のお花が今年は特に元気で色鮮やかな印象です。
↑みるみる雲が流れて行き、お昼過ぎにはこのコースのもうひとつの醍醐味、エンガディン地方を俯瞰できるポイントにてしっかり晴れてくれました。多少雲は多いものの、そのおかげで逆に景色に遠近感、いい陰影ができてよりダイナミックです。一番の絶景ポイントでピクニックランチ。
↑ポントレジーナからベルニナ峠方面の眺め。よく見ると、一番奥になんとラゴビアンコも見えます!こうしてみると、やはり峠に向かって標高が上がって行っているんだなぁ、という事がよくわかりますね。
↑タマキンバイ越しにウンター・エンガディン方面を望む。
↑背後のとがった山の中腹をずっとトラバースしました。
↑ゴール、Samedan街の入口近くの道では夏の花祭り。マツムシソウ、ワレモコウ、アザミも鮮やかでした。
↑帰る前、駅までの道のりではスグラフィットの伝統家屋が立ち並ぶ街並みを眺めつつ。
お花と絶景、伝統的町並み、と当地エンガディンの魅力をたっぷりと堪能できる、名前通りのハイキングコースでした☆
サンモリッツ担当・吉原
***おまけ・今日のワン***
↑ウキウキ楽しそうに軽い足取りで飼い主さんの先を歩いていた黒ラブちゃん。スイスでは結構黒ラブ多いですね。お水大好きな犬種なので、山上湖で泳いでいる姿もよく目にします。ドッグ・フレンドリーなスイスではワンコも自由で幸せそう♪