7月16日(月):晴れ・気温8度~26度
フレンチアルプスの北側、ローヌアルプ地方から南側のプロヴァンス・アルプ・コートダジュール地方への移動日とまりました。
朝一番でヴァルディゼール1800mからゴンドラでソレイズへ(2558m)へ。
高山植物が咲き乱れるアルムとLac de l’Ouillette(ウイエット湖)を散策。
昨日まで歩いてきたグランカスとその東側のロゾラン氷河がひときわ美しさと存在感を引き立たせています。
キジムシロ、チョウノスケ草、エンチアンなど場所ごとに群生しており、単体の色と周囲の景観がとても素晴らしい。
真逆の西側に位置するプラローニャンから眺めてきた名峰は、改めてヴァノワーズ山塊の象徴だと印象づけられるのです。
また、眼下にはこれこそヴァルディゼールという風景、見下ろせば急峻なイゼール渓谷の入り口、広大なダム湖(Lac du Chevril)とラダイユの村に吸い込まれそうです。
ゴンドラで下山して、今度は1992年のアルベールビルオリンピックのアルペンスキー会場となったベルヴァルド(2827m)へオリンピックゴンドラでアクセス。
途中、ゴンドラ内からヨーロッパ最高峰モンブラン(4810m)の南側の勇姿と周囲のモンブラン山群を雲の間から遠望できました。
山頂からは隣接するティーニュのグランモット氷河と名峰グランカスが天空高く聳え立つ絶景との遭遇です。
今日のハイライトはフレンチアルプスの2大峠「イゼラン峠とガリビエ峠」越え!
午後にヴァルデイゼールを出発、車で標高を徐々に上げながらいよいよ待望のイゼラン峠(Col de l’Iseran 2754m)に到着。
ここでタロンテーズの谷は終焉です。
ここから南側のモリエンヌ渓谷へ。また違うヴァノワーズ山系の風景を楽しんで頂けます。
まずはボヌヴァルアーク村、モリエンヌ渓谷の最奥地に位置する古代ローマ、中世と独自の文化を育んできた寒村です。
まるでヴァノワーズ山塊でも別世界、その中心街を散策を兼ねて小休止。
次にセニス(セネ)~サンジァン・ドゥ・モリエンヌの緑まばゆいモリエンヌ渓谷の景勝地が現れ、見上げれオレールから続くヴァルトランスの氷河が。
ここから美しく賑やかなサヴォア県最後となるヴァロワール村で小休止。
冬は人気のスキーエリアでもあり、素晴らしい絶景ハイキングもできる魅力溢れる村です。
ここのカテドラルはフランスというよりヨーロッパ屈指の建物。是非とも立ち寄ってみて下さい。
ツールドフランスでは絶対に欠かせない屈指のルートをモリエンヌ側からガリビエ峠を沢山のサイクリストがヒルクライムに挑戦している姿を車窓から見ながら、周囲の景観が荒涼とした凄い風景へと移り変わっていきます。
そしていよいよ標高を上げながら、ガリビエ峠(2645m)に到着。
3000m級の名峰グランガリビエと南側にはオートアルプのエクラン山群との遭遇です。
メイジュ(3986m)、バール・デゼクラン(4102m)がうっすらと雲の合間から眺めることができました。
振り返れば南側のヴァノワーズ山塊の全容も素晴らしい。
この景観に出会ってフレンチサザンアルプスへと移動してきた実感が沸々と湧いてきました。
そしてロータレ峠を抜けてラ・グラーヴ村に夕刻到着。
明日は名峰メイジュへと迫ります。
エスコート 水澤 史
●フレンチアルプス2大国立公園を歩く・コンテンツ一覧
・1日目・プラローニャンからヴァノワーズへ
・2日目・ぺクレーポルセ小屋からラックプランへ
・3日目・サヴォア県からオートアルプ県へ
・4日目・ラ・グラーヴ滞在
・5日目・シャズレ村から軽ハイキング
・最終日・グレイシャー・ブラン小屋へ
ソレイズの山上湖と高山植物の調和が素晴らしい