皆さん、こんにちは。スペインはトルラから河野です。
本日は、いよいよ、今回のピレネーサークルのハイライトと言っていいかもしれません、世界遺産オルデサ渓谷でのハイキングです!
ピレネーの中心にあり、U字谷やV字谷の絶景が迫力のオルデサ渓谷。
写真では見たことがあっても、実際目の当たりにすると、素晴らし過ぎて夢のようでした。
さて、それでは早速、駐車場からハイキングの方をスタート。
橋を渡って、
「Faja de Pelay」の矢印の方に歩いて行きます。
いや~、気持ちの良いハイキングだ~、と思っていると、
早速、上りが始まりました。
ここで出会ったカップルのお二人、ガヴァルニーから「ローランの裂け目」を越えて来たんですって、スゴ~い!
さて、私たちも負けてはいられません、木漏れ日が差す中、ドンドン上がって行きます。
実はこのコース、標高差600mを、ひたすら上らなくてはならない、ちょっと(かなり?)大変なハイキングコースなのです。
その為、足下を見ながらの歩行になりますが、お花たちが元気をくれました。
このオルデサ渓谷は、標高によって植生が異なるところが、国立公園として保護されています。
こちらは、このエリアで ” 王冠 ” と呼ばれる、ユキノシタ科のサキシフラガ・ロンギフォリア。なんと花を咲かせるのは、株によっては5年から30年!そして、結実した花は株ごと枯れてしまう潔さ。
そんなお花の中でも、こちら、ピレネーイワタバコは、氷河期を生き抜いた植物で、ピレネー固有種です。
さて、ハイキングの方は、皆さん、かなりきつそうでしたが、この様な道も通ったりしながら、
スタートからひたすら上り続けて2時間、遂に最初の目的地ミラドールに到着。
あんな下から上がって来ました、皆さん、スゴイ!
多くのツアーでは、ジープでの4駆ツアーでここまで上がりますが、フェローのお客様はご自身の脚で上り切り、しかしその分、頑張った甲斐があり、前を見るとガリネロ山塊とトバコール山塊の絶景、
右を見ると、絶景のオルデサ渓谷、
左を見ても、絶景のオルデサ渓谷です。
頑張って上がって来たハイカーに、国籍は関係ありませんでした。
さて、ここまでは大変でしたが、後は下りと平坦の道になります、と言うことで歩き始めて間もなく、左の方に目を遣ると、あれはもしや・・・、
もしかしてもしかすると、
「ローランの裂け目」だ~!
因みにこれ ↓ が、昨日ガヴァルニー圏谷で見た「ローランの裂け目」、左右が逆になっていて、ガヴァルニー圏谷とオルデサ渓谷がピレネー山脈を境に対峙していることを実感。
皆さん、急いでカメラをパチパチ。
さて、では、絶景のオルデサ渓谷を見ながら、ドンドン奥に行きましょう。
樹林帯の中に入ったり、
絶壁の近くを通ったりして、
湾曲していくオルデサ渓谷を眺めながら、
ピレネー第3の山、モンテ・ペルディド(3355m)が見えてきたところで、
世界遺産の中でのランチライム。
石灰岩層としてはヨーロッパ最高峰のモンテ・ペルディド、これもまた、4日前のピネタ渓谷から見たのとは反対側の姿です。
さて、元気が戻ってきたところで、ハイキングを再スタート、
遂に、本日の目的地が見えてきました!
と思ったら、足下には、
エーデルワイスだ~!
ピレネーにもエーデルワイスが咲くとは聞いていましたが、結構いっぱい咲いていました。
さて、目的地の滝までもう少し、振り返ると、とんでもない距離を歩いて来ました。
最後の力を振り絞って、一歩一歩、
目の前には、モンテ・ペルディドが聳え立っています。
そしてそして遂に、オルデサ渓谷最奥部に辿り着きました!
コラ・デ・カバージョ滝、” 馬の尻尾 ” と呼ばれる滝です。
皆さん、達成感ありまくりです。
ヨーロッパ最大・最深の渓谷、オルデサ渓谷、その最奥から見る景色は、言葉がありませんでした。
こんな絶景の中、悠然と歩く皆さん、絵になります。
勿論、皆さんをパチリです。
さ~て、そろそろ戻りましょう。
最後にもう一度だけ、絶景を目に焼き付けて、
帰りは、オルデサ渓谷の谷間を進んで行きます。
ここからは、いくつかの滝を目にしながら、
岩をくり貫いたような道も通ったりして、
こちらは、エストレッチョ滝、
最後は、ブナの林の中を歩いて来て、
アラサス川の辺に出て、
朝通った案内板の所に戻って来ました。
長~い長~い一日、トルラの街は、静かな夜を迎えました。
素晴らしいハイキングを共有させて頂き、皆さん、本当にありがとうございました。