皆さま、こんにちは。本日は、ツェルマットの絶景ハイキングルートで訪れる「ホッホバルメン」の魅力をレポートいたします。シュタッフェルからツムット氷河の間近にあるショーンビュール小屋へと向かい、そこから折り返すようにしてホッホバルメンへと向かいます。ハイキングルートの魅力の一部をお伝えします。
シュタッフェルから歩き出すと、人工のダムを通過します。トレイル沿いに滝を見ることができます。角度はありますが、くねくねと歩きやすい道です。
右方向にはショーンビュール小屋の看板だけ出ていることが分かります。まさに1本道です。歩くごとにマッターホルンの姿が変わります。イタリア側から見るモンテチェルビーノとはまた違う、三角錐のような形の岩山です。
歩道の脇にある小川の底には、白い岩石分の砂が堆積しています。青空の色が川底へ反射し、緑色のきれいな景色を作り出しています。
ショーンビュール小屋へ到着です。シュタッフェルからは約500メーターの登りです。この周辺は岩・氷河に囲まれた厳しい環境。しかし、このような晴れた日には想像以上の素晴らしい景色を私たちに見せてくれます。
ショーンビュール小屋をあとにし、シュタッフェル方面へ来た道を戻ります。進行方向左手には荒々しい山々と、そこから流れ出る小川が点在しています。この辺りはロープウェイやゴンドラ、自動車道路などが一切なく、まさにアルプスのそのままの姿を目の当たりにすることができます。
トリフト小屋のサインのある分岐を左に進むと、一気に高度が高くなり、視界が良くなります。ツムットの右わきにある歩道がお分かりでしょうか?あの突き当りにショーンビュール小屋があり、そこから戻ってきた形になります。
先ほどの分岐からさらに400メートルほど登りが続きます。進行方向右側にはツムットの村が見えてきます。視界が良く、モンテローザからマッターホルンまで、目線と同じような位置で眺めることができるのです。
ここがホッホバルメン周辺からの景色です。ここは自力で歩いてきたハイカーにしか見ることのできないパノラマがお楽しみいただけます。転げ落ちると谷底まで落ちてしまうようなスリリングな場所も歩きますが、道もしっかりと整備されており、比較的歩きやすいのです。
進行方向を見るとこんな感じ。左の山々から流れ出る小川をいくつも越えていきます。約700メーター下には、いつも北壁巡りでご案内するハイキングルートや、農家の家々、トラックなどが小さく見えます。
日陰で涼んでいるシュバルツナーゼを発見です。羊毛を羽織っているわけですから、暑いのでしょう・・。彼らは本当に足腰が強いですね。
この辺りまで来ると、背中越しにマッターホルンを見ながらツェルマットへと下り始めます。
ここからはトリフト小屋を経由してツェルマットへと戻りました。このコースは人が少なく、日本人どころかアジア人ハイカーもほとんどいません。距離・標高差もあるため大変ですが、アルプスの魅力を知るには絶好のコースです。
北園 善崇